選択制週休3日制~バックグラウンドチェック~
選択的週休3日制が、いよいよ本格的に論議され実行に移される気配です。
子育てや介護などの家庭的な事情により週休2日だと仕事を続けられなかった人について、選択肢が増える事は非常に良いと思います。
育休や介護休暇などを設けている企業としても、ある程度、休みが読める従業員という事で雇用継続がしやすいでしょう。
その他、休日に趣味や自己啓発を行ったり副業を行ったり、という自由度も拡がります。
一方、企業側としては、給与面で非常に悩ましいところではないでしょうか。
人材不足の中で、他企業との労働力のシェアがプラス面として挙げられていますが、殆どの企業は必要な人材を必要な数だけしか雇っていません。
週休.3日制とする事により、別の人材を雇用しなくてはならなくなります。
その分、コスト増となると思われます。
ただ、選択的週休3日制をとっていない企業は、応募者からの人気も低くなるでしょうから、制度を取り入れざるを得ません。
非常に悩ましいところでしょう。
中途採用時のバックグラウンドチェック(採用前調査、リファレンスチェック、前職調査)をしている調査会社の立場から考えますと、きっと副業についてのトラブルが増加するものと推察します。
副業だったものが本業になり、元々の会社を退職、といったケースが増加していくのではないかとも思います。
労働者としては、副業として試しに働いた職場が良かったので転職、というのはラッキーな事でしょうが、それまでに時間を経費をかけて同人材を育成してきた元々の企業は辛いのではないでしょうか。
新しい制度ができると、それに伴う新しいトラブルが発生する事は致し方ありません。
思いのほか、世界の中において、日本人の労働時間は長くありません。
上辺だけを考えるのではなく、労働者のワークエンゲージメントなども考慮し、進めていくべきだと考えます。