企業の吸収合併に伴う中小零細業者の倒産~信用調査
先日、大手ドラッグストアの吸収合併のニュースがありました。
今まで、比較的小規模運営が日本企業の特徴でしたが、近時は運輸や人手の共有、世界展開等も考慮してでしょうか、吸収合併などが増えてきました。
そういった際に、吸収された企業の下請けをしていた業者や仕入先が、親会社の業者等に総入れ替えされ、一気に仕事量が減少するといったことが多く見られます。
また、自社で大切に育ててきた従業員の殆どの解雇をやむなくされるといったケースもあります。
企業信用調査をしている中で、自社は何ら抜かりなく懸命に業務に励んでいたが、突然の販売先業者のグループ化や吸収合併、買収、事業承継等により、不可抗力的に自社の仕事がほぼゼロになってしまった、という実態が判明したことが少なくありません。
取引先を少数に絞っていると、その企業にトラブル等が有った際に、下請け業者等も連鎖倒産するといったこともよくあります。
上場企業等の傘下で悠々と営業をしていた企業に、そういった傾向が多く見られます。
まずは、日頃より取引先を少数に絞らないことが大切です。
そして、取引先の日頃の業績も当然ながら、グループ化やM&Aなどの噂を耳にしたならすぐに信用調査をし、その会社がどういった企業と組むのか、その後の自社の身の振り方を早め早めに想定することが必要です。