万博に見える表面的決算数字~企業信用調査
大阪関西万博が黒字収支となり成功裏で終わったと報道されています。しかし、運営費は警備費255億円や途上国出展支援240億円などを国費に付け替えており、それがなければ実際は大赤字とも言われています。
片やパビリオンを出した大手企業の中では、万博関連損失計上を加えた為、最終赤字を下方修正した企業もありました。企業については、当期の損失計上だけを見て「万博参加は失敗だった」と判断はできません。万博で得られた数字には見えない宣伝効果、従業員のモチベーションを上げる効果などもあり、長い目で見るとプラスに作用していく可能性もあります。
総じて、企業(事業)の評価について、一点だけを一時期だけを見て判断をしてはいけないということです。表面だけの赤黒に惑わされることなく、その企業の本質を俯瞰して見極めなければなりません。
新規取引を行う際に、さまざまな営業トークや決算数字、メディア情報により「間違いのない企業」と判断する前に、もう一つの目、つまり調査会社の目も加えてみてください。
将来を完全に予想することは、信用調査会社にも不可能です。しかし、企業実態を見極める為だけに注力してきた専門家の集まりである信用調査会社を活用することが、安定した企業運営の為には重要だと考えます。

