調査員ブログ

「オタク採用」の広がりと採用リスク バックグラウンドチェック・リファレンスチェックの重要性

最近では「オタク採用」という少し変わった採用が流行りつつあるそうです。その採用法は、東京のクリエイティブ系の会社を中心に広がったようで、求人応募者の個性や能力を新しい角度から発見できる為、導入する企業がある、と言われています。
以前のオタクという言葉には、偏見を込めた響きが伴っていました。採用調査(バックグラウンドチェック、リファレンスチェック)時の回答でも、時折、調査対象者を「オタク」と揶揄する人の話を聞く事もあります。
にもかかわらず、なぜ今こういった採用法が流行り始めているのでしょう。
同採用法は、採用候補者の価値観やこだわりを軸に見る雇用法です。従来の学歴や職歴だけでは見えにくい求職者の人物像を把握しようとする考え方とも言えるでしょう。近年の採用の現場では、個人の趣味に由来する専門性を評価する動きがあり、趣味を極める事が就活に有利に働く場合もあるようです。

調査員としての私自身、バックグラウンドチェックやリファレンスチェックを行う中で、趣味に強いこだわりを持つ候補者を何度か調査した事があります。
何かに強いこだわりを持つ事は、状況次第で良くも悪しくも働きます。良い方に働けば、専門性や集中力につながり、周囲にも良い影響があります。しかし一方で、こだわりが強いせいで社交性に欠ける人もいます。趣味以外の会話はいつも空回りで、コミュニケーションが困難だった、という調査結果もしばしばありました。

好ましい例として、ある東京の企業が採用候補者に余暇について問いかけたところ、殆どの時間を同人誌の制作活動に費やしている、との返事があったそうです。人事担当の方は「仕事よりも創作活動が優先されてしまわないか」という心配がある、との理由から、バックグラウンドチェックを依頼されました。これは、採用後に問題が発生するリスクがないかを確認する目的もあったそうです。
結果、前職場では、趣味の制作活動は計画的であり、遅刻や無断欠勤はありませんでした。
また、イベント時には有給休暇を使う事もある為、迷惑を掛けないように仕事の管理もしっかりしていたと判明。むしろ、過去の職場では、創作活動の中で得たスキルが資料作成や企画に良い影響を与えていたような印象を受けました。
特定の作品や世界観に深い愛着を持ち、そこで得た知識やアイデアを活かして研究職や企画職で成果を出している人もるということです。そのような場合、以前のような「オタク=生産性が低い」という考え方は変わりつつあるようです。

一方で、気になるケースも見られました。
例えば、趣味仲間と夜遅くまで話し込んだ結果、翌日に遅刻し、居眠りをしてケガをしてしまった例もあるようです。そうなると、問題は趣味そのものではなく、趣味との向き合い方や自己管理の姿勢に問題があり、それが仕事に対する姿勢にそのまま表れるのだと思います。
同人活動に勤しみながら、職務をしっかり果たしている人もいれば、趣味の為に生活リズムが崩れ、遅刻を繰り返す人もいます。また、収集癖が高じて浪費が進み、金銭トラブルに発展してしまった例もあります。これは趣味が原因というより、計画性や自制心に難がある為です。

趣味を持つ事は、人の生活を豊かにする大切な要素です。
趣味への価値観が変化しだした今だからこそ、個性をどう理解し、どう活かすかが企業側に問われています。それは、企業の新たな成長を支える力になるかもしれません。こうした人たちは、何かに熱中し、深く探求する姿勢が見られます。このような情熱と探究心を、ビジネスの場面でも上手く発揮できる環境を整える事で、今後の経済発展に欠かせない要素になるかもしれません。

現代においては、趣味や肩書き、職能だけでなく、採用候補者の全体像を丁寧に捉える視線が企業側に求められているように思います。また、趣味や個性を重視する採用手法が広がる一方で、職歴の詐称が見落とされてよい訳ではありません。求職者の実像を把握する事は、採用リスクや採用後のミスマッチを防ぐ上でも有効です。調査対象者の評価と経歴詐称の有無を確認する事で、より適切な採用判断が可能になります。
その為、バックグラウンドチェック、リファレンスチェックは積極的に取り入れるべき調査といえます。

どんな人であっても、人となりは付き合わなければ分かりません。内定前の採用調査は、採用判断を助ける情報が得られる有効な手段です。
バックグラウンドチェックやリファレンスチェックについて、詳しくお知りになりたい人事ご担当者様は、どうぞお問合せください

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