企業経営者や従業員による不正や脱税、詐欺などの報道が後を絶ちません。その様な報道の中に、知った人物が含まれている事もしばしばです。
ある日、ある法人の代表が多額の脱税容疑で逮捕されたという報道があり、その人物は、数年前に信用調査の対象であった企業の代表取締役だった事があります。
調査当時のその企業の取引先評は、可もなく不可もなく、周囲から聞こえる目立った噂も特にありません。外見上は普通の企業でした。
しかし、その代表には調査の約30年前に逮捕された前科(犯罪歴)がある事が判明。
容疑は高齢者を狙った訪問販売詐欺でした。
既に罪を償ったとはいえ、犯罪の種類も許せる内容ではありません。
古い話ではありますが、調査の依頼企業(クライアント)にその事実を報告いたしました。
もし、依頼した企業が、信用調査をせずに取引を始めれば、多額の損失を被る可能性があった他、場合によっては、社会的な信用を失っていたかもしれません。
信用調査は予言ではないので、先々に何が起こるかを断定する事はできません。
しかし、調査を行い、対象の過去を知る事は、先々を判断する為の材料の一つになる事は確かです。
それは経営判断を誤らないための最低限の備えだと思います。
採用の現場でも、同じような事が言えます。
バックグラウンドチェック(採用調査)を行っていると、経歴詐称等の虚偽申告が判明する事は珍しくありません。
その中でも、申告の経歴(職歴)全てが虚偽申告だった、という例を紹介します。
その採用候補者の履歴書記載の最初の職場は、誰もが知る大手企業です。
該当企業に確認をしたところ、候補者と同じ部署に当時から勤務をしている方より「そんな人は知らない」と在籍を否定する声がありました。
もちろん記録にも対象者の氏名は見当たりません。
その後の職歴も同様で、全ての職場で在籍をしていなかった事が判明。
さらに、本人が申告していた履歴書記載住所は、赤の他人の家の住所であり本人との関係は一切ありませんでした。
合否連絡が郵送であったのなら、どうするつもりだったのか疑問を感じました。
最終的に、本人には詐欺容疑での逮捕歴が数回ある事の他、指定暴力団の関係者であった事も判明しました。
調査依頼をした人事担当者が、履歴書だけで判断していれば、大きなリスクを抱える結果になっていたかもしれません。
調査協力をしてくれた聞き込み先企業の方に感謝をしつつ、やはり採用前の調査は必須だ、と改めて感じた一件でした。
然程多くはありませんが、バックグラウンドチェック(リファレンスチェック、採用前調査)では時折、上記の様な逮捕歴が判明します。
私が担当した案件だけでも1年に複数件が判明しています。
昨年の複数件の内の1件は、新規のクライアンからの依頼案件でした。
その調査対象者は、過去に強制わいせつで2度、別件で買春行為でも逮捕された経歴を持っていた事が判明したのです。
加えて、以前に勤めていた職場について、在籍期間を偽っていました。
また、周囲とのトラブルが絶えなかった、との証言も得られました。
調査に協力してくださった元勤務先の方は「たとえ逮捕歴がなくても、推薦はしない」と話していました。
これらの案件ではが調査をしてよかったと依頼者(クライアント)に感じていただける結果となりましたが、調査はいつも順調にいくとは限りません。
どれだけ丁寧に進めても、情報が出てこない(得られない)場合もあります。
世間では、調査会社に対して「どんな情報でも手に入る」「裏の裏まで調べられる」といったイメージを持つ方も少なくありません。
中には、まるで映画やドラマのように「潜入調査」や「ハッキングでの情報入手」を依頼しようとする方もいます。
しかし、そうした行為を実行すれば刑事責任を問われ、最悪の場合、実行した人物の他、依頼企業も将来を失いかねません。
当社では「職業安定法第5条の4」および「厚生労働省の指針」に基づき、正当な目的のもとで、合法的かつ倫理的な調査を行っています。
個人情報保護法の改正等で近年は調査の難易度が高まっているのは事実ですが、それでも違法でない「安全で信頼できる情報」をお届けできるように努めたいと思います。
私は調査員なので、企業の与信調査や採用前のバックグラウンドチェックを導入する事は、企業の安定した経営の大きな助けとなる、と考えています。
実際、近年のニュースでも、採用選考時に経歴詐称を見抜けなかった結果、入社後に顧客情報の漏えいや横領などの事件を起こした例が複数報じられています。
上場企業の子会社で、経歴詐称をして入社した社員が不正アクセス事件を起こしたという報道もありました。
これらは、採用前にバックグラウンドチェック(リファレンスチェック)さえ行っていれば、防げた事かもしれません。
ただ、調査は、協力してくれる人がいて初めて成立する為、結果が出ない事もあります。
それでも、調査を行うのと行わないのとでは、抱えるリスクの大きさが変わる事は確かです。
調査は、未来を当てるものではなく、未来を誤らないための備えと言えます。
企業経営のリスク管理の観点からも、信用調査やバックグラウンドチェックの導入を推奨します
なお、当社は、東京、大阪、名古屋等の主要都市だけでなく、北海道から沖縄まで同一料金で調査を承っています。
※素行調査(行動調査)及び盗聴器発見業務については、経費実費をいただきます。

